[DG-002] Q: 「 インスリン 」とはなんですか?

疾患Q and Aでは、糖尿病、内分泌疾患などについて、よく聞かれることや知っておいていただきたいことをQ and A形式でまとめています。

Q:「 インスリン 」とはなんですか?

A: 血糖値を下げる働きのあるホルモンです。

解説:

 糖尿病に関連して「 インスリン 」と言うと、治療に使う注射薬としての インスリン が思い浮かぶかもしれませんが、ここではまず、体の中で作られるホルモンとしての インスリン について説明します。
 注射薬についてはまた別の機会に解説する予定です。

 インスリン は人間の体にある膵臓(すいぞう)で作られ、血液中に放出されるホルモンです。

 この インスリン は、血液中のブドウ糖(血糖)を様々な臓器の細胞の中に入れたり、細胞の中に取り込まれたブドウ糖を、他の物質(グリコーゲンや中性脂肪)に作り変えたりするときに働きます。

 この結果、血液中のブドウ糖(血糖)が消費され、血液中のブドウ糖濃度(血糖値)が下がります(下図参照)。

 インスリン は血糖値を下げるのに非常に重要な働きをするホルモンです。

 糖尿病は、 インスリン が効きにくくなったり、十分な量が作られなくなったりして、血糖値がしっかり下がらなくなってしまう病気です。

インスリンの働き
(図)インスリンが働くと、血液中のブドウ糖が細胞内に取り込まれ、エネルギーとして消費されたり、他の物質に変換されたりする。その結果、血糖値(=血液中のブドウ糖の濃度)が下がる。


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