疾患Q and Aでは、糖尿病、内分泌疾患などについて、よく聞かれることや知っておいていただきたいことをQ and A形式でまとめています。
Q:「 インスリン 」とはなんですか?
A: 血糖値を下げる働きのあるホルモンです。
解説:
糖尿病に関連して「 インスリン 」と言うと、治療に使う注射薬としての インスリン が思い浮かぶかもしれませんが、ここではまず、体の中で作られるホルモンとしての インスリン について説明します。
注射薬についてはまた別の機会に解説する予定です。
インスリン は人間の体にある膵臓(すいぞう)で作られ、血液中に放出されるホルモンです。
この インスリン は、血液中のブドウ糖(血糖)を様々な臓器の細胞の中に入れたり、細胞の中に取り込まれたブドウ糖を、他の物質(グリコーゲンや中性脂肪)に作り変えたりするときに働きます。
この結果、血液中のブドウ糖(血糖)が消費され、血液中のブドウ糖濃度(血糖値)が下がります(下図参照)。
インスリン は血糖値を下げるのに非常に重要な働きをするホルモンです。
糖尿病は、 インスリン が効きにくくなったり、十分な量が作られなくなったりして、血糖値がしっかり下がらなくなってしまう病気です。