疾患Q and Aでは、糖尿病、内分泌疾患などについて、よく聞かれることや知っておいていただきたいことをQ and A形式でまとめています。
Q: 橋本病 (慢性甲状腺炎) はどのように診断されますか?
A: 甲状腺の超音波検査や、採血検査をして診断します。
解説:
橋本病 (慢性甲状腺炎)の診断は一般的には(1)甲状腺が腫れているか、(2)特徴的な検査項目に異常値がみられるか、で診断します。
甲状腺の腫れがある場合、全体的に腫れている場合と、「腫瘍」により局所的に腫れている場合を区別しなければいけません。
橋本病 (慢性甲状腺炎) では「びまん性の甲状腺腫大」が共通の症状ですので、視診・触診や甲状腺の超音波検査で、全体的に甲状腺が腫れているかどうかを確認します。
また、 橋本病 (慢性甲状腺炎)で異常がみられる特徴的な採血検査の項目として、「 抗サイログロブリン抗体 」と「 抗甲状腺ペルオキシダーゼ抗体 」があります。
これらの抗体は、自分自身の甲状腺の成分に反応してしまう抗体で、 橋本病 (慢性甲状腺炎)ではこれらのうちのどちらか、あるいは両方が採血検査で陽性となることがほとんどです。
なお、採血検査をする場合は、甲状腺ホルモンも調べ、甲状腺機能低下症がないかどうかも一緒に調べることが多いですが、甲状腺機能が正常だからといって 橋本病 (慢性甲状腺炎)ではないとは言えない(別のページで解説しています)ので注意が必要です。